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【西洋絵画】

大矢英雄「春を終えた日」
島村信之「レッスン」

テンペラと油彩
中世から15世紀頃まで西洋絵画の主流はテンペラ画でした。水で練った顔料に卵や膠を混ぜて作ったテンペラ絵の具を使っており、乾きが早く、画面上で色を混ぜることができないのでぼかしには向きませんが、非常に明るい色彩が得られます。
一方、15世紀初頭に登場した油彩は、亜麻仁油やクルミ油などの乾性油で溶いた顔料を使用する画法で、フランドルの画家ヤン・ファン・エイクが最初に使いこなしたと言われています。油絵の具は乾きがゆっくりなため、画面上で色を混ぜ合わせることができます。また厚塗りにすると下の色を消すこともできますし、薄めに溶くと半透明になり下の色と重なって、透明感のある色彩を何層にも重ねて演出できます。つまり、微妙な色彩の変化や細密な表現も可能になったわけです。乾性油は空気に触れると酸化して皮膜を作り、顔料を保護し、色彩を輝かせます。こうして油絵の具は耐久性と表現の幅を広げ、西洋絵画で主要な表現方法となりました。

画像上:大矢英雄《春を終えた日》
    2000年 ホキ美術館蔵 テンペラ・油彩/パネル
画像下:島村信之《レッスン》
    2008年 ホキ美術館蔵 油彩/キャンバス